2日に内閣改造が行われた。同日の会見で安倍晋三首相は「新たな国づくりを進めるに当たって最大の課題は、国難とも呼ぶべき少子高齢化問題」と指摘し、「これに真正面から立ち向かい、3年かけて全ての世代が安心できる社会保障の改革を行う」と意欲を示した。今回の内閣改造では、厚生労働相と働き方改革担当相に根本匠氏が就任。また、新たに設けられた全世代型社会保障改革担当相には茂木敏充経済再生担当相が就任した。
根本厚労相は3日の記者会見で社会保障費の給付と負担のあり方について、人口構造変化に対応する必要性を強調。「2040年代で高齢化率のピークを迎え、生産年齢人口が大きく減っていく。そういう大きな人口構造変化があるので、我々がやるべきだと思うのは、いかにして社会の活性化を図っていくのかということ。その意味で、女性活躍、高齢者で元気でやる気のある方には現役で頑張ってもらう、予防に力を入れて元気で活躍できる年齢を引き上げていく。そういう効果も想定して、負担と給付のバランスを考えていく」との考えを示した。
来年3月に厚労省検討会が最終報告書を取りまとめる予定の医師の働き方改革については、「医師が家庭と両立して健康に働き続けて、それによって医療の質や医療安全を保つということと、医師に求められる高い水準の実務の習得、地域医療提供体制の確保に配慮しながら検討を進めていく必要がある」と述べた。