No.4760 (2015年07月18日発行) P.15
藤巻高光 (埼玉医大脳神経外科教授/働く女性医師の夫の会主宰)
登録日: 2016-09-08
最終更新日: 2017-02-15
「『医者だから家庭生活を犠牲にしなさい』というのはおかしい。男性も女性も、子育てや介護、病気療養している人も働ける範囲で働いて、ちゃんとキャリアを積み重ねられる施設もないといけないと思うんです」
「働く女性医師の夫の会」を主宰する藤巻さん。日本医師会、日本脳神経外科学会の男女共同参画委員会の委員も務め、医師の「仕事と家庭の両立」について発言を続けている。自身が責任者を務める診療科では、カンファランスは院内保育園終了前に終えるようにし、当直医以外は勤務時間が終われば遠慮なく帰れる体制を作って、産休明けや不妊治療中の女性医師も共に働けるようにした。
そんな藤巻さんも「昔は“普通の”脳神経外科医でした」と笑う。「早朝から深夜まで休日もなく働くのが義務だと考えていた。田舎の開業医だった父が、夜中でも雪の日でも往診する姿を見て育ったこともあります。小児科医としてフルタイムで働く妻に3人の子どもの育児と家事を押しつけて、正直、『外科医が一番偉い』と思っていたんです」
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