日本医師会と世界医師会(WMA)は13、14両日、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を推進するため、都内で「Health Professional Meeting(H20)2019 」と題する国際会議を開催し、最終日に「UHCに関する東京宣言」を取りまとめた。
会議では、WMA加盟国医師会、世界保健機関(WHO)、医療に関する国際機関の代表と共に、UHCの推進に向けた議論を行った。
東京宣言では、UHCの定義について「すべての人々および地域社会が、その必要とする効果的で十分な質の、健康増進、予防、治療、リハビリおよび緩和に関するサービスを、経済的な困難を伴うことなく確実に享受できること」と確認。
その上で、「多くの国ではヘルスケアのための人的資源が不足している」と問題提起し、「医療専門家の教育と定着化への投資を行う責任者すべてに対して、UHCを実現するよう求める」と要望した。具体的には、質の高い教育、継続的専門能力開発の機会、さらに地域社会と医療者にとって、安全で尊厳が重視される魅力的な労働条件や生活状況の整備を求めた。
さらに今月下旬に大阪府で開かれるG20サミットに対し、ヘルスケアシステムへの投資が十分にできない国において持続可能な投資への道が開かれることに期待を表明した。