中央社会保険医療協議会総会は7月24日、2020年度診療報酬改定に向けて今春から開始した “第1ラウンド”の議論を終えた。秋以降の“第2ラウンド”では、これまでの改定前年の議論の流れを踏襲し、個別テーマごとに、具体的な報酬上の評価について検討を進める。
第1ラウンドの議論では、2018年度診療報酬改定で新設された、かかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」について委員から、「有効に機能しているかどうかなども含めて検討が必要」「機能強化加算は何でも相談でき身近で頼りになる医療機関の体制を評価する点数であり、一定以上の技術を提供する体制をとっている医師であることを明示する仕組みが必要」などの意見が示された。
同様に18年度改定で導入された「オンライン診療料」については、要件の緩和を求める意見のほか、利便性のみに着目した議論は慎重であるべきとする意見などが出された。
医師の働き方改革に関しては、「医療を受ける患者・国民の医療安全に資するものであり、それを支えるためには一定財源が必要」など、働き方改革に対する診療報酬上の評価のあり方を検討すべきとする意見の一方で、「医師の働き方改革に伴って追加的に生じるコストを患者が負担することについては非常に違和感を覚える」など、安易に診療報酬で対応すべきでないとの考えも示された。