相模原市の障害者支援施設で発生した殺傷事件に関して、厚生労働省の検討チームが14日、事件の再発防止に向けた中間取りまとめを塩崎恭久厚労相に提出した。措置解除後の支援体制については、医療の継続的な支援を企画可能な医師の育成などが今後の検討課題とされた。
「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」(山本輝之座長)の中間まとめは、植松聖容疑者が犯行に至るまでの事実関係の検証に基づき、再発防止に向けた検討課題を提言している。
容疑者は2月19日、他害の恐れが高いとして緊急措置入院となった。大麻の陽性反応が検出されたため、精神保健指定医は「大麻精神病」などと診断。3月2日に症状消退届(用語解説)が提出され、措置解除となっている。
中間まとめでは、容疑者が入院した北里大東病院の診療について、薬物使用に関連する精神障害について十分な診療経験を有する医師がいなかったことを指摘。心理検査等を実施すれば、「異なる診断や治療方針が検討されたり、本人の性格特性に応じた支援が構築されたりした可能性がある」としている。
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