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医師偏在解消へ「保険医登録の仕組み変更を」【JCHO・尾身理事長】

No.4825 (2016年10月15日発行) P.12

登録日: 2016-10-17

最終更新日: 2016-10-17

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地域医療機能推進機構(JCHO)の尾身茂理事長は6日、厚生労働省の「医師需給分科会」(片峰茂座長)で、医師偏在解消に向けた提言を行った。

これまでの新専門医制度を巡る混乱について、尾身氏は「専門医の養成数を決める関係者の間で“綱引き”が行われてきた。これでは診療科偏在は解決しない」と指摘。専門医制度構築に当たっては、医師数だけでなく、人口動態、疾病構造、交通アクセスなども考慮し、各診療科のニーズに基づき、一定程度の幅を持った診療科別の専攻医「研修枠」を、各都道府県あるいは2次医療圏ごとに設定するよう求めた。

一方、医師の地理的偏在に関しては、保険医登録の仕組みの変更が「関係者の間で最も納得を得やすく実効性の高い施策」とし、医師不足地域での一定期間の勤務を医療機関の管理者要件に組み込むことを提案。分科会構成員との質疑の中で、提案の具体的なイメージ(表)も示した。


保険医登録の仕組みの変更を巡っては、「同様の方式を採用したインドネシアでは、へき地にやる気のない医師が赴任し、住民の反発を買って失敗した」「徴兵制的で現代の感覚に合わない」など疑問の声も出た。尾身氏は「医学生や研修医の意見を聞くと、彼らもこのような制度の必要性に理解を示していた」と説明し、「現代日本の感覚」と乖離した提案ではないことを強調した。

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