マイナ保険証を巡りトラブルが相次いでいることについて、日本医師会の長島公之常任理事は6月8日の定例会見で、「(普及の)スピード感は重要だが、拙速はさけるべき。安心してマイナ保険証が利用できるようにしていただきたい」とコメントした。
今年4月から始まったマイナ保険証によるオンライン資格確認では、資格情報で誤った表示がなされる、患者情報が表示されない―などのトラブルが多発。マイナポータルの公金受取口座でも、本来は認められない本人以外の口座登録が約13万件に及ぶことがデジタル庁の調査で明らかになり、混乱が広がっている。
長島常任理事は、「医療DXの基盤がマイナ保険証。医療DXは安全で質の高い医療の提供と、医療の効率化を両立させる素晴らしい試みであり、日医としては全面的に協力してきた。ただし、これが進むためには何よりも国民と医療現場の信頼が大切」と指摘。マイナ保険証の必要性を強調しつつも、データの確認作業を通じて利用者の信頼を確保すべきと指摘した。