厚生労働省は8月30日、2025年度の税制改正要望を公表した。医療・介護DXの推進に伴う税制上の措置の新設やたばこ税の税率引き上げなどを盛り込んだ。
健康・医療関係の主要項目をみると、医療・介護DXの推進では、社会保障審議会医療保険部会等における医療介護のデータ利活用の方針、システム開発・運用主体のあり方などに関する検討の結果を踏まえ、新たな税制上の措置を講じることを要望した。
国民の健康の観点から、たばこの消費抑制を目的とした、たばこ税と地方たばこ税の税率引き上げも求めた。22年度時点で14.8%となっている喫煙率について、第三次の健康日本21の目標に沿って32年度までに12%に引き下げることを目指す。
地域医療構想の実現や医療従事者の働き方改革に関連した設備の特別償却制度の延長も要望。具体的には、(1)医師及びその他の医療従事者の労働時間短縮に資する機器等の特別償却制度、(2)地域医療構想の実現のための病床再編等の促進に向けた特別償却制度、(3)高額な医療用機器(取得価格500万円以上)に係る特別償却制度―について、適用期限の2年間延長を求めた。
このほか、社会保険診療報酬に係る事業税非課税措置の存続、医療法人の社会保険診療報酬以外部分に係る事業税の軽減措置の存続―なども要望した。