全国在宅療養支援診療所連絡会の第2回全国大会が15日に都内で開かれ、講演した日医の横倉義武会長は在宅医療について「かかりつけ医の重要な機能の1つ」との考えを示した。
横倉会長は、今後は地域医療の質の向上が求められるとし、かかりつけ医が果たす役割の重要性を強調。在宅医療についても「患者が外来に通えなくなった時は、居宅に赴いて診療を継続していくことは医師がこれまでも行ってきた自然な行為」とした上で、2014年度改定で新設されたかかりつけ医の機能を評価する「地域包括診療料/加算」では、在宅への積極的な関与が要件とされたことを紹介。「かかりつけ医機能強化研修会」などを通じて在宅への取り組みや多職種連携を支援していく方針を示した。
●唐澤局長「医師のリーダーシップ重要」
厚労省の唐澤剛保険局長は「日本が超少子高齢社会を乗り切るには地域包括ケアシステム以外にない」と強調。日本全体では外来患者が減っていることから「座っていれば患者が来る時代は終わった」とし、多くの医師の在宅への参入を促した。
また、地域包括ケアシステムの推進には多職種のスムーズな連携が不可欠であることから、「医師の懐の深いリーダーシップが重要」と指摘した。