塩野義製薬とネクセラファーマは12月19日、不眠症治療薬「クービビック錠25mg、同50mg」(一般名:ダリドレキサント)を発売した。
クービビックは覚醒を促すオレキシン神経ペプチドによるOX1RおよびOX2Rの活性化を阻害することにより、不眠症患者の過剰な覚醒状態を抑制し睡眠状態へと移行することが期待されるデュアルオレキシン受容体拮抗薬(DORA)。持ち越しによる翌朝の眠気や認知機能低下が認められず、欧州不眠症ガイドライン2023では、短期・長期の不眠症薬物治療において、唯一使用できるオレキシン受容体拮抗薬として推奨されている。
ネクセラファーマは同剤の安全性および有効性を検討した無作為化二重盲検プラセボ対照第Ⅲ相臨床試験の結果に基づき、2023年10月に国内での製造販売の承認を申請。2024年9月に承認を取得し、11月に薬価収載された。算定薬価は25mg 1錠57.30円、50mg 1錠90.80円。ピーク時の予想患者数は118万人で、予想販売金額は199億円とされる。
同剤は当初、持田製薬とネクセラファーマが共同で販売を行い、持田製薬は塩野義製薬と連携して販売に取り組むとしていたが、2024年10月に塩野義製薬が単独で国内における流通と販売活動を担当することを発表した。
「クービビック」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】不眠症
【用法・用量】通常、成人には1日1回50mgを就寝直前に経口投与(患者の状態に応じて1日1回25mgを投与)