MSDは7月14日、生後初めてRSウイルス感染流行期を迎える新生児・乳児におけるRSウイルス感染症の予防薬として、抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤クレスロビマブの承認申請を行ったと発表した。
クレスロビマブは、RSウイルス感染症予防の受動免疫として開発中の半減期延長型、長期作用型のヒトモノクローナル抗体(mAb)。新生児・乳児に、投与時の体重に関係なく同じ1回量を投与することで抗体が直接的に作用し、迅速かつ持続的な予防効果が得られるように設計されている。
申請は、初めてRSウイルス感染流行期を迎える生後1歳までの健康な早産児・正期産児を対象とした第Ⅱb/Ⅲ相CLEVER試験、重症化リスクの高い乳児・幼児を対象にパリビズマブと比較した第3相SMART試験の結果に基づいて行われた。
同剤は6月に米国FDAの承認を取得しており、CDCの予防接種諮問委員会は同月、生後初回のRSウイルス感染流行期の新生児・乳児(生後8カ月未満)におけるRSウイルスによる下気道疾患の予防薬としてクレスロビマブを推奨している。
第Ⅱb/Ⅲ相CLEVER試験(MK-1654-004)結果
主要評価項目である「投与後150日目までにRSウイルス関連の医療介入が必要となった下気道感染症の発生率」がプラセボと比較して60.4%低下