厚生労働省は5月29日、産業競争力会議の課題別会合で、医療情報を管理する番号制度を2018年度から導入する方針を表明した。
マイナンバーとは別に、医療情報専用の個人番号を創設する。この番号に個人の病歴・薬歴などの情報を紐づけ、情報ネットワークで結ばれた医療機関や薬局、介護事業所で共有できるようにする。
重複検査や重複投薬の防止を図るほか、追跡調査などのデータ管理にも利用できるようにし、医学研究の効率化を進める狙いがある。18年度から段階的に運用を始め、20年度の本格運用を目指す。
厚労省は同日の会合で、マイナンバーが記載された「個人番号カード」に健康保険証機能を持たせる方針も示した。医療機関の窓口でカードを読み取り、保険者がマイナンバーで管理している情報と照合することで、資格認証できるようにする。17年7月以降、できるだけ早期の導入を目指す。