東京都医師会は19日、病院間で医療情報を共有する地域医療連携ネットワークを来年から構築すると発表した。会見で目々澤肇理事は「デジタルの力がないと地域包括ケアシステムを構築できない」と述べ、意欲を示した。
目々澤理事によると、東京都には大病院が数多く存在し、すでに各自で完結したネットワークを作っていることや、システムのベンダーが異なると相互接続が困難であることが、地域医療連携ネットワークの課題となっていた。
そこで、都医が検討した結果、富士通の電子カルテをバージョンアップすることでNECの電子カルテと医療情報の共有が可能であることを確認。連携可能項目は、文字テキストのほか氏名・生年月日・処方薬・注射内容・検査データ(限定有り)で、来年には紹介状の共有も可能になる見込み。
目々澤理事は「まずは病病連携から始めたい」と述べ、東京都の補助事業として、参加を希望する病院間でネットワーク構築をスタートさせ、段階的に、診療所や在宅医療に携わる多職種とネットワークを結ぶとした。