政府は12月18日、2015年度の補正予算案を閣議決定した。
一般会計の総額3兆3213億円のうち厚生労働省分は、「一億総活躍社会」の実現に向けた緊急対策を柱とする6874億円。
その中では「介護離職ゼロに直結する緊急対策」として、都市部を中心とした在宅・施設サービスの整備の加速化・支援を拡充。2020年代初頭までに、介護サービスが利用できずやむを得ず離職する者や、特別養護老人ホームに入所が必要であるにもかかわらず自宅待機している高齢者の解消を目指し、約10万人分の在宅・施設サービスの前倒し・上乗せ整備を支援する。また、介護ロボットの導入を支援し、介護事業所におけるICTのより効果的な活用に向けたガイドラインも作成。
補正予算案ではこのほか、男性不妊治療の助成拡大、がん検診受診率向上に向けた取り組み、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄、インターフェロンフリー治療薬の医療費助成への追加、WHOへの拠出を通じた感染症対策の緊急対応強化事業─等を推進する。