厚生労働省は3月24日、社会保障審議会医療保険部会に対し、第3期(2018~23年度)医療費適正化基本方針の改正内容を提示した。昨年の医療保険制度改正により、都道府県が第3期医療費適正化計画を17年度から実施可能となったことを受け、厚労省は15年度中に基本方針を告示する。
外来医療費については、過去のトレンドなどを踏まえて算出した23年度医療費から、適正化の取り組みの効果を反映した目標とする。具体的には、(1)特定健診・保健指導実施率と後発医薬品使用割合の全国目標を達成した場合の縮減額を反映、(2)なお残る1人当たり医療費の地域差の縮減を目指す─という2段階で効果の反映を行う(図)。
これに対し、松原謙二委員(日医)は「違和感がある。なぜ一定のルールで算定された医療費に地域差があることがいけないのか。医療の状態が違うのだから差があって当然ではないか」と改めて反対した。
一方、入院医療費については、「病床機能の分化・連携、地域包括ケアシステムの構築が推進されることによる医療の提供体制を踏まえた医療費の水準」に見直し。これまでの平均在院日数の短縮を目標とした方針から変更される。