厚生労働省は6月18日、2013年の社会医療診療行為別調査結果を発表した。初・再診料(入院外)の1件当たり点数は206.9点と前年比で2.0%減少。この理由について厚労省は「高い加算がつく初診料の件数割合が減ったため、算定点数全体の伸びよりも件数の伸びがさらに大きくなった」と説明している。
同調査は医療行政の基礎資料で、毎年6月分の明細書が調査対象。従来は抽出した一定数の医療機関等が対象だったが、医科病院と調剤は一昨年、医科診療所は今年から、厚労省の「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)」に蓄積されているすべてのレセプトを調査している(病院2324万8431件、診療所5727万1717件、調剤4938万4490件)。
入院外の1件当たり点数・1日当たり点数・1件当たり日数は次頁表1の通り。診療所は1件当たり点数、1日当たり点数ともに増加し、それぞれ1058.6点(前年比2.6%増)、632.8点(同4.0%)だった。
初・再診料を病院・診療所別に見ると、診療所は217.5点と前年から3.1%減った。一方、病院は0.6%の減少にとどまっている。1日当たり点数も診療所が130.0点と1.8%減少したのに対し、病院は0.4%増加し110.8点だった。初診料の算定回数は2170万回(前年比7.9%増)、再診料は1億351万回(同8.6%増)となっている。2012年に減少した診療所の在宅医療の点数は再び増加に転じた。
後発医薬品の使用状況(表2)を見ると、薬剤種類数に占める種類数の割合は44.8%。これは厚労省の「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」の算定式を用いた数字で、従来の算定式では28.7%に相当する。昨年の26.9%から微増した。
院外処方率(図1)は診療所が前年より5.7ポイント増加し、総数で70.2%と初めて70%を超えた。