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次世代病院医療情報システムを提言─産官学政連携組織 【医療ビッグデータ】

No.4842 (2017年02月11日発行) P.12

登録日: 2017-02-08

最終更新日: 2017-02-08

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代表世話人の松田文彦氏(京大ゲノム医学センター、写真左)は、医療ビッグデータの活用により医療費を削減できる例として「検査のし過ぎの回避」を挙げた

産官学政の有識者で構成する連携組織「医療ビッグデータ・コンソーシアム」(代表世話人統括=本庶佑先端医療振興財団理事長)は6日、会見を開き、医療ビッグデータの抱える課題解決に向けた「政策提言2016」を発表した。複数の医療機関で情報を共有する「次世代病院医療情報システム」の構築を提言している。

提言では病院の情報システムの問題として、複数の医療機関でデータを共有・活用する発想が欠落していると指摘。電子カルテなどのデータをクラウド上に集約して複数の病院や地域で共有することにより、医療の質の改善や業務の効率化などを実現する「次世代病院医療情報システム」を構築すべきとしている。その要件としては「データ通信を活用した院内・院外の柔軟な連携」「中長期医療データ管理を想定したデータベースの構築」「災害対策・コンピュータセキュリティー対策を備えた医療データ保全」「人工知能等の未来型テクノロジー導入への備え」などを列挙。またNDB(ナショナルデータベース)などの民間活用に向けた環境整備や人材育成を要望し、個人情報保護の規制が医療ビッグデータ活用の妨げにならないようにすることも求めている。

コンソーシアムは2日、安倍晋三首相に提言を手渡しした。近く総務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省にも提出する予定。

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