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診断・治療支援のAI活用に向けて法整備を─厚生労働省の「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」

登録日: 2017-06-29

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人工知能(AI)の開発推進や質・安全性確保のために必要な対応について議論してきた厚生労働省の「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」(座長=間野博行国立がん研究センター研究所長)が6月27日に報告書を公表した。2020年度からAI活用による診断・治療支援を実用化するために医師法等の法整備が必要と提言している。

同懇談会は今年1月に設置され、非公開で4回会合を開催した。 報告書によると、AI開発を進めるべき重点6領域として、①ゲノム医療、②画像診断支援、③診断・治療支援(問診や一般的検査等)、④医薬品開発、⑤介護・認知症、⑥手術支援―を列挙。このうち①~④は、実用化が比較的早いと考えられる領域、⑤⑥を実用化に向けて段階的に取り組むべき領域と位置づけ、それぞれAI活用に向けた課題と工程表を示した。

診断・治療支援については、2020年度からAIを実用化する目標を提示。AIの開発を促進するため、医師法や医薬品医療機器法におけるAIの取扱いを明確化することを求めた。

画像診断支援については、病理・放射線・内視鏡等の分野で質の高いデータが国内に大量に存在しており効率的な収集体制の確立が必要との認識を示し、今年度から関連学会が連携して画像データベースを構築する必要があると指摘。その上で、20年度にAIを活用した画像診断支援プログラムを開発する目標を掲げた。

なお、AI活用の法整備について厚労省医政局は「AIを用いた診断・治療支援の実例をみて(法律上)問題ないか検討する。おそらく法改正をしなくても(法解釈の整理で)対応できるだろう」との認識を示している。

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