近畿医師会連合が3日、大津市で2017年度定時委員総会を開いた。総会では「医師の未来に向けて」と題し、6府県の医師会長をパネリストとしたシンポジウムが組まれた。低下が続く医師会加入率が中心的な話題となり、ICT活用や若手医師のキャリア支援を巡って意見が交わされた。
全医師に占める日本医師会加入率は、1940年代後半には70%を超えていたが、この数年は5割弱となっている。都道府県医師会加入率も、ほぼ100%の県から50%に満たない県までバラツキが大きい。
空地顕一氏(兵庫県医)は「この10年間、日医会員数はほとんど伸びていない。増えているのは研修医会員で、研修医を除けば会員数は減っている」と危機感を示した。ただし、組織率向上については「目的ではなく、あくまで手段」とし、「医師会は、時には自己犠牲を払っても国民の健康を守る覚悟が必要。既得権を守るだけの職能集団であってはならない」と強調した。
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