厚生労働省は13日、2015年度の「国民医療費」が42兆3644億円(前年度比3.8%増)に上ったと発表した。伸び率は、直近10年間では2010年度(3.9%)に次ぐ大きさ。1人当たりでは32万1100円(同3.8%増)。総額、1人当たりとも、過去最高額を9年連続で更新した(図)。国民医療費の対国内総生産(GDP)比は7.96%(同0.08ポイント増)、対国民所得(NI)比は10.91%(同0.12ポイント増)だった。
厚労省は、人口の高齢化に加え、C型肝炎治療薬「ハーボニー」など、2015年度に相次いで承認された高額薬剤が押上げ要因になったとみている。
国民医療費は、保険診療の対象となりうる傷病の治療に要した費用を推計したもの。保険診療の対象とならない評価療養、選定療養、生殖補助医療、正常な妊娠・分娩に要する費用、健康診断、予防接種などにかかる費用は含まない。
残り453文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する