中央社会保険医療協議会総会(田辺国昭会長)は18日、精神医療をテーマに議論を行った。会合では厚生労働省が、通院精神療法などにおける精神保健指定医が行う外来医療の評価について見直す方針を示した。
精神保健指定医を巡っては、2015年から翌年にかけ不正申請が相次いで発覚し、100人以上の医師が行政処分された。指定医の業務は、措置入院や医療保護入院等の同法にかかる入院の手続きや患者の診察、症状消退の判定など入院業務に関するものが多く、指定医数は増加傾向にあり、精神科医師とほぼ同数となっている。こうした状況を踏まえ厚労省は、精神保健指定医に関する評価の見直しを提案。外来患者に対する「通院精神療法」の評価引下げ、または廃止の方向性を示唆した。
松本純一委員(日本医師会)は、「精神科医療を受けている300万人のうち、9割以上が外来通院して地域で暮らしている。精神科診療所医師はかかりつけ医と精神科専門医の2つの側面を持っている。その医師が精神保健指定医であれば評価は当然必要になる」と反論。猪口雄二委員(全日本病院協会)は「外来を除外してしまった場合、はたして外来で精神医療の質の担保ができるのかという懸念がある。慎重に進めるべきではないか」との考えを示した。
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