昨年4月、「離島へき地で戦える医師」を養成する教育プログラムが稼働した。
“最終リハーサル”を意味する「ゲネプロ」の名を冠した法人を創設し、へき地総合診療医の独自の教育・派遣ネットワークづくりに取り組む齋藤学氏に話を聞いた。
豪州のへき地医療学会、総合診療学会へき地医療部会、へき地医師会、ジェームスクック大などが合同で確立したプログラムを丸ごと持ってきています。
期間は15カ月。国内の離島へき地の病院に1年間勤務しながら6診療科(内科、外科、救急、麻酔、小児科、産科)を研修し、残り3カ月は豪州の協力施設で救急医療や住民教育を経験します。
1期生として現在、男女6名が、長崎県の上五島病院、鹿児島徳之島の宮上病院、千葉県の島田総合病院に分かれて頑張っています。 平均年齢は38歳。それぞれ救急や麻酔など専門性を持っていましたが、自分の足りないところをへき地で学びたい、留学の足がかりにしたい、最終的に自分の地元で地域医療を立ち上げたいなどの夢を叶えるため、思い切って飛び込んできてくれました。
現地の病院の先生達と遠隔システム、その両輪でサポート体制を充実させています。
月1回のネットカンファレンスには私や豪州人医師が加わり、両国の対処法を学ぶ。豪州制作の動画やブログ、ポッドキャストなどコンテンツ提供も充実させています。週1回マンツーマンの英語レッスンもあります。