□血管腫は習慣的に様々な血管病変に対して使用される病名であるが,国際分類であるThe Inter-national Society for the Study of Vascular Anomalies(ISSVA)classificationでは,血管の異常を血管腫(細胞の増殖あり)と血管奇形(細胞の増殖なし)の2つに分類している1)。そして血管腫としては乳児血管腫,先天性血管腫(RICH,NICH),tufted angioma,カポジ肉腫様血管内皮腫,spindle cell hemangioendothelioma,他の稀な血管内皮腫,後天性皮膚血管腫を挙げている。中でも,乳児血管腫はわが国では新生児の0.1~1%程度にみられる頻度の高い血管腫で,いわゆる苺状血管腫と基本的に同じ病態を指す。
□症状としては主に皮膚,あるいは肝臓や消化管など諸臓器に,1個あるいは複数の限局した局面・結節・腫瘤を形成する。本項では主に皮膚に出現するものについて述べる。
□(造影)MRIやドプラ超音波検査で,血流の豊富な腫瘍性病変を呈する。病理組織像では,主に血管内皮細胞の増殖性変化を認める。
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