糖尿病性神経障害,末梢動脈疾患あるいはその両者の存在を背景に,糖尿病性潰瘍・壊疽は生じる。世界的には糖尿病性足潰瘍の年間発生率は2%程度,糖尿病患者が生涯で糖尿病性足潰瘍を発症するリスクは15〜25%程度と言われる。
主に下腿から足に生じる。外傷を契機に発症することが多いが,患者は糖尿病性末梢神経障害のため外傷を自覚していない場合もある。下肢の冷感,しびれ感,暗紫色調の変化を端緒に水疱,痂皮を形成して発症することもある。
残り1,912文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する