□麦粒腫は,眼瞼に付属する腺組織の細菌感染症である。いわゆる"ものもらい"である。
□睫毛に付属する皮脂腺(Zeis腺)や汗腺(Moll腺)に感染が生じた場合,外麦粒腫と呼ばれる。一方,マイボーム腺(meibomian gland)に感染が生じた場合は内麦粒腫と呼ばれる。
□起炎菌は黄色ブドウ球菌が多い。
□小児から成人まで,あらゆる年齢層にみられる。
□眼瞼の発赤,腫脹,疼痛,圧痛である。
□内麦粒腫の典型例は,瞼結膜に膿点と充血がみられる(図a)。マイボーム腺開口部に膿汁がみられる場合もある(図b)。この両者の違いは,感染のフォーカスがマイボーム腺の開口部に近いか遠いかの違いである。
□外麦粒腫では,睫毛の根部に発赤,腫脹,膿汁がみられる(図c)。
□病初期には眼瞼の腫脹のみで,発赤や膿点(膿汁)がないこともある。このような場合,触診で圧痛を確認し麦粒腫と診断することがある。
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