□角膜ヘルペスは,三叉神経節に潜伏感染した単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)が再活性化して,角膜で増殖し,かつそれに対する免疫反応を生じて角膜が混濁する疾患である。再発を繰り返し,視力低下をきたす。角膜の各部位で病態が異なるのが特徴である。上皮型,実質型,内皮型がある。ここでは上皮型,実質型を扱う。
□視力低下,充血,異物感がみられる。
□細隙灯顕微鏡で特徴的な所見がある。上皮型なら樹枝状角膜炎,実質型なら円板状角膜炎がみられるが,それ以外にも種々の所見を示す。
□HSV性であることを確認するため,HSVを分離すれば確定診断されるが,臨床的には免疫クロマトグラフィ法やPCRが用いられている。
□確実な再発の既往があれば,診断上有用な情報となる。
□角膜知覚低下が特徴的で,Cochet-Bonnet角膜知覚計が有用である。
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