□種々の原因によりチン小帯が脆弱化し水晶体が偏位または脱臼する疾患で,視力障害や複視の症状を呈する1)2)。
□原因としては,眼外傷や網膜色素変性症といった眼疾患のほかに,全身疾患としてマルファン(Marfan)症候群,マルケサニ(Marchesani)症候群,ホモシスチン尿症に併発することがある1)2)。
□軽症例では視力正常だが,偏位の程度が進むとともに乱視や複視が現れ,脱臼すると高度の遠視となる。
□脱臼例ではぶどう膜炎や眼圧上昇,角膜混濁をきたすこともある。
□散瞳下に細隙灯顕微鏡で観察し,水晶体の位置を確認することで容易に診断可能である。
□脱臼した水晶体の確認には,散瞳下の眼底検査が必要である(図1)。
□外傷による出血やぶどう膜炎による眼底透見性不良例では,超音波検査を用いることもある。
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