□片眼の眼底黄斑部に限局性の漿液性網膜剥離(図1)を生じる疾患である。
□30~40歳代の中年男性に多く,変視や歪視を主症状とする。原因不明であるが,発症要因としてはストレスやステロイドの既往などが挙げられている。
□比較的予後良好で3~6カ月で自然治癒する。
□典型例では変視や歪視,時に中心暗点を生じるが,比較的視力は保たれており,多くの場合,矯正視力は0.7以上を示す。経過は一般的に良好で,3~6カ月で自然治癒する。
□遷延化した症例や再発を繰り返すような症例では,積極的な治療が必要となる。
□検眼鏡:黄斑部を中心とした円形の境界明瞭な漿液性網膜剥離がみられる。
□フルオレセイン蛍光眼底造影検査(fluorescein angiography:FA):剥離内に蛍光漏出がみられ,時間とともに蛍光範囲が拡大する。
□光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT):非侵襲的に網膜断層像を観察できる装置で,検眼鏡所見に一致して漿液性網膜剥離が観察できる(図2)。
□加齢黄斑変性やフォークト(Vogt)─小柳─原田病,高血圧網脈絡膜症などが鑑別に挙げられる。
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