□病態が抗血小板抗体による免疫性機序による血小板破壊であることが明らかとなり,免疫性血小板減少性紫斑病(immune thrombocytopenic purpura:ITP)という名称が用いられるようになった1)。
□誘因が明らかでないprimary ITPと,感染や免疫疾患が関与するsecondary ITPに分類される1)。
□発症からの期間によって,①新規診断(newly diagnosed)ITP:診断から3カ月以内の血小板減少の患者,②持続性(persistent)ITP:診断後3カ月を超えて12カ月までの血小板減少の患者,③慢性(chronic)ITP:診断後12カ月を超える血小板減少の患者,に分類される1)。
□年間の発症数は15歳以下の小児人口10万人あたり5~8人と推定され,日本での発症は年間850~1350人と考えられる。0~4歳に多く,性差はない2)。
□出血症状は紫斑(点状出血あるいは出血斑)が多く,関節内出血は稀である。
□頭蓋内出血の頻度は0.1~0.5%である。
□血小板減少が著しい場合には,口唇,口腔粘膜,舌などの口腔内出血や鼻出血,下血,血尿などの粘膜出血を呈する。
□末梢血液検査で血小板数の減少を認めるが,赤血球数や白血球数および白血球分画,凝固検査に異常を認めない。
□血小板結合IgG(PAIgG)は非特異的な検査であり,診断的価値は低い。
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