監修: | 太田秀樹(医療法人アスムス理事長) |
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監修: | 和田忠志(いらはら診療所在宅医療部部長) |
編集協力: | 日本在宅ケアアライアンス |
判型: | B5判 |
頁数: | 482頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2018年05月15日 |
ISBN: | 978-4-7849-4766-9 |
版数: | 第1版 |
付録: | 電子版閲覧用シリアルナンバー(巻末綴じ込み) |
第1章 わが国の在宅医療
1 在宅医療の概要
2 在宅医療に関わる法制度
3 介護保険制度の概要
4 地域包括ケアシステム
5 ケアチームの構築
第2章 在宅医療の施設運営・経営
1 事業所の設立前
2 在宅医療と医療経営
3 事業所設立の手続き
4 事業所開設の準備
5 ケアチームの構築
6 在宅医療機器
第3章 マネジメントの実際
1 多職種協働
2 地域連携
3 在宅医療の導入
4 在宅ケアにおけるリスクマネジメント
5 在宅ケアにおけるヒヤリ・ハット事例と解説
第4章 在宅における疾病管理
1 在宅医療で行うことが可能な検査,補助診断技術
2 在宅医療での症状への対応(症候論)
3 遭遇しやすい疾病
4 難しい症状への対応
5 医行為の範囲
6 在宅ならではの緩和ケアと管理のポイント
第5章 終末期医療
1 在宅看取り
2 場面や状況別の対応のコツ
第6章 様々な療養環境・条件における在宅医療
1 療養環境
2 施設介護における困難事例
3 介護力について
第7章 処遇困難例
第8章 各種指示書・書類の書き方のコツとピットフォール
第9章 在宅医療のスキルアップ
第10章 在宅ケアの社会学
わが国は世界で最も急速に高齢化が進み,しかも,今後数十年間は超少子高齢社会が続くと予測されている。その状況の中で,行政府や自治体も,医療介護の実践者も,総力を挙げて在宅医療推進に取り組んでいる。一方,2000年の介護保険施行により,在宅医療は介護職を含めた多職種協働の時代に入り,その後,在宅療養支援診療所・病院制度や,地域包括ケアシステム構築が始められ,いまや,分野横断的な「地域共生型社会」をめざすに至っている。
本書は,在宅医療に関するQ&A集であるが,それにとどまらない内容を有する。すなわち,今,私たちが目指そうとしている地域共生型社会を見据えた,在宅医療およびそれを取り巻く様々な多職種協働の実像を本書は提供するからである。実践的な内容を重視し,各分野の実力者に執筆を依頼して完成した。読者は,在宅医療がどのような考え方で,どのように実施され,どのような分野とどう連携しているかをリアルに知ることができよう。また,執筆者に無理をお願いし,最新の医療保険・介護保険の改定内容に準拠して執筆して頂いた。その点でも,実用の書と言えると思う。
本書が,在宅医療の本質を知りたいと考える専門職だけでなく,関心を抱く一般の方々(市民の方々)の理解の一助になることを願っている。最後に,本書の完成まで粘り強くお骨折り頂いた日本医事新報社編集局のスタッフに深く感謝の意を表したい。
和田忠志 太田秀樹