厚労省は7月31日、がん診療連携拠点病院等の整備指針を通知した。保険適応外の免疫療法を行う場合は、原則として臨床研究、先進医療の枠組みで実施することが指定要件に盛り込まれた。新整備指針の運用は来年4月から。
厚労省が昨年、拠点病院を対象に行った実態調査では、十分な科学的根拠を有していない保険適応外の免疫療法を実施している医療機関があったことが判明し、その対応が課題となっていた。
地域連携については、地域の医療機関の医師との診断・治療に関する相互的な連携協力体制・教育体制の整備を盛り込んだ。また、当該医療圏で地域の医療機関や在宅診療所の医療・介護従事者とがんに関する医療提供体制や社会的支援のあり方を情報共有し、役割分担や支援などについて年1回以上議論することを求めた。
指針では、緩和ケアチームの診療実績についても追加。新規介入患者数を年間50人以上とした。
安全管理部門の設置についても新たに明記した。常勤の医師、専任で常勤の薬剤師・看護師の配置を義務づける。安全管理体制と取り組み状況については、第3者による評価や拠点病院間での実地調査の活用が望ましいとした。