株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

【私の一曲】走っておいで恋人よ

No.4922 (2018年08月25日発行) P.65

是松聖悟 (大分大学客員教授/中津市立中津市民病院 副院長)

登録日: 2018-08-21

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1972年にリリースされた、フォークグループ・アリスのデビュー曲。「アリス・ファースト・ライヴ!」(EMIミュージック・ジャパン)などに収録

アリスのデビュー曲

谷村新司、堀内孝雄、矢沢透の3人によるアリスと言えば、ツインボーカルとギター2人にドラマーという従来のフォークグループとは異なる編成で、「チャンピオン」「冬の稲妻」「ジョニーの子守歌」などの、力強い楽曲と熱唱のイメージをいだかれると思います。

1967年生まれの私は、TBS「ザ・ベストテン」の影響で多くの歌謡曲を楽しんだ世代で、小学校6年生の時にブレイクしたアリスの虜になりました。最初の出会いは1978年の日本武道館ライブアルバム「栄光への脱出」で、そこに収録されている、いかにもフォークソングっぽい初期の作品「青春時代」「誰もいない」にも惹かれ、レンタルレコード屋で初期の作品を探すようになりました。

「走っておいで恋人よ」は、矢沢透が加入する前のデビュー曲で、アリスとは思えない優しい歌い方に、ハッとさせられます。1972年の西宮でのライブ盤「アリス・ファースト・ライヴ!」で観客と一体となって口ずさむシーンは、ブレイク後の「ハンドインハンド」等で観客とともに熱唱するアリスとは異なる、スリーフィンガーが印象的な楽曲です。

大学生となって、この曲をカラオケで歌う機会が何度かありましたが、多くの方から、「この曲、誰の?」と聞かれ、アリスだと答えると驚かれていました。ただ、彼女だけは「やっぱりアリスね。」と意味深に笑って話していました。一度、YouTubeなどで聞いていただきたいと思います。乃木坂46とのコラボもあります。

久しぶりに音源を楽しみながら、私が高校時代に、オリジナルのフォークソングでライブ活動をするきっかけとなった曲の一つと、思い返しています。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連求人情報

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top