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自発呼吸を温存した全身麻酔から学んだこと[プラタナス]

No.4939 (2018年12月22日発行) P.3

讃岐美智義 (広島大学病院麻酔科講師)

登録日: 2018-12-22

最終更新日: 2018-12-18

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  • 全身麻酔時には、気管挿管と人工呼吸により気道と呼吸状態の安寧を保証する。全身麻酔の定義は、意識がないことと痛み刺激に反応しないことである。自発呼吸の有無は、問わないが、全身麻酔状態では気道閉塞や呼吸停止は必然である。

    さて、Dr. Brainにより発明された声門上器具は1990年頃からわが国でも使用されるようになった。当初は、声門上器具は、気道閉塞を防ぐという位置づけで調節呼吸は行わず、自発呼吸を残した筋弛緩薬を使わない全身麻酔が主流であった(現在では、気管挿管と同様に筋弛緩薬を使用した調節呼吸も行われる)。呼吸数を指標としたオピオイド鎮痛薬の投与調節の利点から、自発呼吸が好まれたこともあった。自発呼吸ではなく調節呼吸の場合、声門上器具では、カフ周囲から漏れを起こし換気不能となることが問題である。

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