日本専門医機構は8月26日に記者会見を開き、寺本民生理事長が、2021年度専攻医募集のシーリング(採用数上限)の精緻化を目的に設置した協議会で、シーリング以外で地域偏在や診療科偏在を解決する方法の提案を求めたことを明らかにした。
協議会は8月に設置し、これまでに9基本領域学会からヒアリングを行ったという。寺本氏は、「産婦人科、外科など、シーリングがかかっていなくても(専攻医が)一向に増えない中で、地域偏在が起こってくる診療科がある」と問題視。こうしたことから協議会では、各診療科が抱える課題と同時に、シーリング以外で地域偏在や診療科偏在を解決する方法の提案を求めたとした。寺本氏は、「具体的なものはまだ見えてこないが、我々としてもシーリングに代わる策をできるだけ考えていきたい」と、検討に前向きな姿勢を見せた。
残りの9基本領域学会のヒアリングは、9月中に実施予定だとした。その後、自治体などへの聴取や全体会議を行い、年内にも議論をとりまとめたいとしている。