冬に2mの積雪が普通で陸の孤島といわれた越中五箇山。私が子どもの頃、3月下旬に雨が降りはじめ、冬期のゴミや黄砂で汚れた雪が消えて春が来た。夏場にはセミ・トンボ・ハチ・アブ・チョウ・カブトムシなどの虫の種類も数も多くて賑やかだった。
25年を経て戻った時、降雪期が前後1カ月、計2カ月短縮した印象に驚き、元旦の雨に絶句した。虫が明らかに減っていた。さらに25年後の今、セミはアブラゼミの声がいくらか聞こえるだけでチョウは稀、赤トンボ以外のトンボ、アブ、カブトムシはみない。虫がほとんどいない中で虫捕り網を持つ園児の姿がさみしい。降雪量は少なめだ。何日も吹雪いたかつてを想う。「そのうち昔は雪が降ったというのでないか」、とは時々の私の一言。地元の人々は温暖化を感じて異口同音に恐れ、無力感も併せて言う。義務教育の教科書が環境汚染、気候変動を記して久しいが、打開策が本質としてない現状の困難に、若い世代が気づかなければおかしい。人新生は地質時代の用語で、人類が農業や産業革命を通じて地球規模の環境変化をもたらした時代のことだとか。人類は地球の一部……。
高校の授業中、物理の先生が、上向きで急激に垂線に近づく漸近線を指して、この先が問題だと言った。そこに何かが待つ、と了解した。地理の先生は、アメリカの子ども達がチョコレートを欲しがるかガムを欲しがるかで、アフリカなどの生産地は右往左往する、と。はかない因果関係を思った。
ネット経由の健診業務が2年目だ。山間の公立診療所勤務20年超の私の場合、用意したS社製排気量1.2L、実燃費22km/Lの3ナンバーの車で200~300km出向き前泊する。下道と上道があるのでできる。都会に近づくと低下した平均速度は、時間×距離グラフ記入で改善し、前泊で出現した感冒症状は当初感冒薬を呑んだが、現在はスパッツと手製のミニ枕が有効だ。健診では、「大丈夫です」という気遣い?の返事が多い。その一方で、健診そのものが嫌そうな人もある。アドバイスを内心求める人が割とあるので気になっている。
追伸 5000号(直前)御目出度う御座います。