ノーベルファーマは6月23日、「小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善」を効能・効果とする「メラトベル顆粒小児用0.2%」(一般名:メラトニン)の販売を開始した。
メラトベルは、生体内ホルモンと同一の化学構造式を持つメラトニンを有効成分とする国内初のメラトニン受容体作動性入眠改善剤。メラトニン製剤は、米国ではジェットラグ(時差ぼけ)を改善するサプリメントとしてドラッグストアで処方箋なしで購入できるが、日本ではこれまで承認・販売されたことがなかった。
メラトベルの開発は、神経発達症の小児は定型発達児と比べ睡眠障害の有病率が高いなどの報告を受け、2013年からスタート。2019年1月には日本小児神経学会から「神経発達症に伴う睡眠障害に対するメラトニンの早期承認」を求める要望書が厚労相に出されていた。
神経発達症の小児については、自閉スペクトラム症で50〜80%、注意欠如・多動症で25〜50%の割合で睡眠障害が併存するという報告があり、入眠困難による睡眠不足は、神経発達症の多動や過活動、興奮などの症状を強める可能性があると指摘されている。
「メラトベル」の用法・用量/薬価
【用法・用量】1日1回1mgを就寝前に経口投与。症状により適宜増減(最大1日1回4mg)
【薬価】207.80円(0.2%1g)