「7月末を念頭に希望する高齢者への2回接種終了」を目指す政府は5月25日、医療機関での新型コロナワクチン個別接種促進のため追加的な財政支援策の実施を決めた。
新たな財政支援策は、①診療所での接種回数底上げのため、1回当たり2070円の接種費用に加え、「週100回以上の接種を7月末までに4週間以上行う場合」1回当たり2000円、「週150回以上の接種を7月末までに4週間以上行う場合」1回当たり3000円を交付、②診療所・病院が1日50回以上の接種を行った場合、1日当たり10万円(定額)を交付、③病院が特別な体制を組んで1日50回以上の接種を週1日以上、7月末までに4週間以上行う場合、医師・看護師等の人数・時間に応じた所要額(医師:1人1時間当たり7550円、看護師等:1人1時間当たり2760円)を交付―の3つ。
政府は4月末に、時間外・休日の接種に対する加算(時間外:+730円、休日:+2130円)や、時間外・休日の集団接種会場への医師・看護師等派遣に対する財政的支援(医師:1人1時間当たり7550円、看護師等:1人1時間当たり2760円)の実施を決めているが、③の支援は、病院が接種のために特別な人員体制を確保した場合も集団接種会場への派遣と同様の扱いにするもの。
①と②については、同一日に重複して支援を受けることは不可とされている。
財政支援の対象期間は5月10日の週から7月末まで。医療機関への交付は新型コロナ感染症緊急包括支援交付金を活用して都道府県が行う。
個別接種促進のための追加支援策
①診療所(クリニック)における接種回数の底上げ
・週100回以上の接種を7月末までに4週間以上行う場合:+2,000円/回
・週150回以上の接種を7月末までに4週間以上行う場合:+3,000円/回
②接種施設数の増加(診療所・病院共通)
医療機関が50回以上/日のまとまった規模の接種を行った場合、10万円/日(定額)を交付(①とは重複しない)
③病院における接種体制の強化
特別な体制を組んで50回以上/日の接種を週1日以上7月末までに4週間以上行う場合、以下の支援単価による所要額を病院に追加交付
・医師:1人1時間当たり 7,550円
・看護師等:1人1時間当たり 2,760円
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