株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

高額新薬で医療費は高騰するか?再論[深層を読む・真相を解く(115)]

No.5084 (2021年10月02日発行) P.56

二木 立 (日本福祉大学名誉教授)

登録日: 2021-09-29

最終更新日: 2021-09-28

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

7月下旬にヤフー・ニュースの古川雅子記者から、高額薬剤により高騰する医療費をどうすべきか? との趣旨のインタビューを受けました。この質問を聞いて、私は「既視感」(deja vu)にとらわれました。というのは5年前の2016年に「オプジーボ亡国論」が大きな話題となり、それに対して私は、過去の事例の検証に基づいて「技術進歩と国民皆保険制度は両立可能」と主張していたからです(『地域包括ケアと福祉改革』勁草書房, 2017, 148-162頁)。

古川記者は、私へのインタビューを起点にして医師・研究者への取材を精力的に行い、9月6日に「3千万円、1億円超の高額な新薬 問われる費用対効果と医師の悩み」を発表しました。このレポートは大変バランスがとれているのですが、字数の制約のため、私の「レクチャー」は一部しか使われませんでした。そこで、それについて詳しく説明します。

プレミアム会員向けコンテンツです(最新の記事のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top