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■NEWS 該当患者割合、看護必要度Ⅰ、Ⅱとも20年度改定後に上昇―改定影響調査速報値

登録日: 2021-10-07

最終更新日: 2021-10-07

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厚生労働省は101日の診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会に、2020年度診療報酬改定の影響調査の速報結果を報告した。それによると、「急性期一般入院基本料」などの算定病棟における「重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)」の該当患者割合は、看護必要度ⅠとⅡのどちらで測定した場合も、20年度改定後の値のほうが改定前よりも高い結果となった。

21年度に行ったのは、①一般病棟入院基本料等における看護必要度の施設基準等の見直しの影響について(その2)、②特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響について、③地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について(その2)、④療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について(その2)―の4調査。

調査①で、「急性期一般入院基本料」などにおける看護必要度の届出状況をみると、「急性期一般入院料12」では看護必要度Ⅱを届け出ている施設の割合が、「入院料1」で67.6%、「入院料2」で79.4%となり、いずれも看護必要度Ⅰの届出割合を大きく上回った。

20年度改定の前後で該当患者割合を比較すると、看護必要度Ⅰ、Ⅱとも、改定後のほうが高い傾向にある。このうち、「急性期一般入院料1」では、看護必要度Ⅰの場合が37.9%から40.2%に、看護必要度Ⅱの場合が33.0%から37.3%にそれぞれ上昇した。21年度調査において、看護必要度Ⅰ、Ⅱの両方で測定した該当患者割合を回答した医療機関を対象に、平均値の比較も行ったが、Ⅰ、Ⅱで大きな差はみられなかった。

■療養の経過措置病棟、5割は今後も現状維持の意向

一方、④では、「療養病棟入院基本料」の経過措置適用病棟(22施設)に今後の意向を聞いている。それによると、最も多かったのは、「現状を維持」(構成比50.0%)、次いで「他の病棟への転換」(40.9%)、「削減」(4.5%)。経過措置病棟が満たせていない基準では、「医療区分23該当患者割合5割以上」が最多となり、「看護職員配置201以上」を大きく上回った。

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