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■NEWS 22年度薬価制度改革の骨子を了承―中医協総会

No.5099 (2022年01月15日発行) P.70

登録日: 2021-12-27

最終更新日: 2021-12-27

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中央社会保険医療協議会は1222日の総会で、2022年度薬価制度改革の骨子を了承した。市場拡大再算定で類似品の薬価も連座的に下がるルールの適用除外期間は、当初案の3年間を4年間に修正。長期収載品のうち、後発品の上市から一定期間を過ぎても後発品への置換えが進まない品目の薬価引き下げ率の見直しなども新たに盛り込んだ。

革新的な医薬品のイノベーションの評価では、「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」の対象を、新規収載時であれば有用性加算等に相当する効能・効果等が追加された品目に拡大する。ただし、既存の効能と類似性が高いと認められる効能追加等や、製剤の工夫で有効性が認められた場合のみに該当する品目は対象から除外する。

長期収載品の薬価の適正化では、後発品の上市から5年経過後の特例引き下げ(Z2)および、10年経過後も後発品への置換えが進まない場合の補完的引き下げ(C)について、後発品への置換え率の基準を見直し、薬価の引き下げ率を実質、厳格化。現在の3区分を2区分に整理し、▶置換え率60%未満:引き下げ率マイナス2.0%、▶置換え率60%以上80%未満:引き下げ率マイナス1.75%―に設定する。

■市場拡大再算定の類似品の取扱いは業界要望を受入れ、修正

薬価の透明性と予見性の確保では、原価計算方式で薬価算定された新薬の製造原価の開示度向上を図る観点から、開示度50%未満の場合の加算係数を現在の0.2から0に変更。見直し後、該当する品目の薬価には、有用性加算をはじめとする加算評価が一切反映されなくなる。市場拡大再算定で対象品目の類似品の薬価も連座的に下がるルールでは、市場拡大再算定の特例の対象あるいは類似品として薬価が下げられた後、4年を経過するまでの間は、1回に限り他品目の市場拡大再算定の類似品としての適用から除外できることとする。除外期間は当初3年間とされていたが、「5年間は必要」と主張する業界の要望が一部認められる結果となった。

保険医療財政への影響が大きい、高額医薬品への対応では、今後、年間の市場規模予測が1500億円超の品目が承認された場合には、通常の薬価算定の手続きに先立って、直ちに中医協総会に報告し、薬価算定方法の議論を行うこととする。

なお、同日の総会では、22年度費用対効果評価制度改革の骨子案も了承された。

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