No.4816 (2016年08月13日発行) P.14
登録日: 2016-09-16
最終更新日: 2017-01-20
2014年9月、岐阜・長野県境の霊峰・御嶽山が噴火し、死者・行方不明者63名を出す大災害となったことは記憶に新しい。この噴火災害を教訓に、岐阜県医師会が全国初となる山岳専門の災害医療救護チーム「山岳JMAT」を発足させた。
同医師会が参加希望者を募ったところ、山岳医療に自信を持つ県下の約70名の医師が手を挙げ、今年2月に開かれた発足式には長野県医師会の医師を含む145名の医療関係者、警察・消防等関係者が集まった。今後、山岳医療用の資機材を用いた本格的な訓練を始める予定だ。
山岳JMATは、医師ら5名程度で構成され、多数の傷病者が見込まれる災害発生時に出動する。災害派遣医療チーム(DMAT)の活動期限は発災48時間を目安としているため、山岳JMATはDMATの活動を支援しつつ負傷者を引き継ぎ、救護所での医療提供・健康管理や麓の地域医療機関での診療支援を担うほか、被災者・遺族の心のケア、遺体の検案にも重点を置いているのが特徴だ(図1)。
残り1,337文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する