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■NEWS 一般診療所は10.4万施設、有床診の無床傾向が顕著―21年医療施設調査・病院報告

No.5138 (2022年10月15日発行) P.71

登録日: 2022-10-06

最終更新日: 2022-10-06

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厚生労働省は9月30日、2021年の「医療施設(動態)調査」と「病院報告」の概況を公表した。それによると、病院の施設数が前年に比べて減少する一方で、一般診療所は増加。一般診療所では有床診療所の無床化が進んでいる現状が浮き彫りになった。

21年の医療施設調査を見ると、全国の医療施設数は前年から1672施設増え、18万396施設となった。内訳は病院が8205施設(前年比33施設減)、一般診療所は10万4292施設(1680施設増)。

種類別で見た病院の施設数は、「精神科病院」が1053施設(6施設減)、「一般病院」が7152施設(27施設減)。一般病院のうち「療養病床を有する病院」は3515施設(39施設減)だった。一般診療所についてみると、「有床」は6169施設で134施設減少。このうち「療養病床を有する一般診療所」は642施設(57施設減)だった。「無床」は1814施設増え、9万8123施設となった。

■過去1年に減床した有床診187施設中119施設が無床に移行

過去1年間に病床規模を変更した施設について、その変更内容をみると、病院は病床規模を変更した408施設中、増床は111施設、減床は297施設だった。一般診療所は変更のあった201施設中、増床が14施設、減床が187施設。減床の内容では無床への変更が119施設と圧倒的多数を占めた。

医療施設全体の病床数は、158万3783床となり、前年に比べて9850床減少した。内訳は、病院が150万57床(前年比7469床減)、一般診療所が8万3668床(2378床減)など。病院の病床は、「一般病床」が88万6056床(1864床減)、「精神病床」が32万3502床(979床減)、「療養病床」が28万4662床(4452床減)だった。一般診療所の「療養病床」は前年比626床減の6310床となった。

また、病院報告によると、21年中の全国の病院の1日平均在院患者数は114万2570人(2.0%減)、1日平均外来患者数は124万3000人(4.2%増)だった。病院の病床利用率は76.1%(0.9ポイント減)。平均在院日数は27.5日となり、前年に比べて0.8日短くなった。病床の種類別では、「精神病床」275.1日(1.9日減)、「療養病床」131.1日(4.4日減)、「一般病床」16.1日(0.4日減)、「介護療養病床」327.8日(40.1日増)―などとなっている。

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