株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

発達障害の傾向のある患者とのコミュニケーション─コミュニケーションが困難な理由に疑問を持ち,問いかけよう[プライマリ・ケアの理論と実践(169)]

No.5150 (2023年01月07日発行) P.12

鎌田 雄 (千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学,千葉大学医学部附属病院精神神経科)

鋪野紀好 (千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学特任准教授,千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2023-01-09

最終更新日: 2023-01-05

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SUMMARY
発達障害の(傾向のある)患者とのコミュニケーションでは,一文を短く,はっきりと具体的にすることが有用である。何よりも,どの点でコミュニケーションに困難を抱えているのか,本人と話し合うことが重要である。

KEYWORD
発達障害
自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症,学習障害などを含み,それぞれに診断基準はあるが,その特徴は患者個人個人によって濃淡があり合併も少なくない。

鎌田 雄1) 鋪野紀好2)(1千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学,千葉大学医学部附属病院精神神経科 2千葉大学大学院医学研究院地域医療教育学特任准教授,千葉大学医学部附属病院総合診療科)

PROFILE
初期研修修了後,千葉県内の医療機関で経験を積み,千葉大学で学生や初期研修医,若手精神科医への指導を担当した。現在は千葉大学地域医療教育学教室にて,医師偏在に教育の立場から取り組んでいる。(鎌田,写真も)

POLICY・座右の銘
ポレポレ

1 はじめに

発達障害圏の患者や,診断されないまでも発達障害の傾向のある方の世界の感じ方,とらえ方は独特で,こちらが表現を間違うと上手く伝わらない。しかし,その感じ方,とらえ方を理解すれば,伝え方がわかってくる。そしてこの伝え方は発達障害の有無にかかわらず伝わりやすい表現になっていることに気づくだろう。子どもや高齢者,外国人にも応用が利くかもしれないし,普段よりもわかりやすい表現ができるかもしれない。

日常診療の中で,あらゆる患者にわかりやすく伝えられるよう,本稿が役立つことを願っている。

このコンテンツは会員向けコンテンツです
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top