2年前より頸椎椎間板ヘルニアの頸部痛に対して,トアラセットⓇ︎配合錠2錠/日が近医で処方されていた。1年4カ月前の新型コロナウイルス感染後から,倦怠感を自覚するようになったが,トアラセットⓇ配合錠を内服すると倦怠感が消退したため,頸部痛改善後も同薬が1日4錠・分3(2-1-1)に増量されて処方されていた。しかしその後も倦怠感が徐々に悪化したため,原因精査目的に当科紹介となった。
倦怠感は早朝に強く,トアラセットⓇ配合錠を内服すると2時間ほどで消失するが,しばらく時間が経つとまた体がだるくなる(図1)。しかしながら日常生活への影響は軽微であり,頸部痛,気分の落ち込みや楽しみの喪失はないという。
身体診察で異常を認めず,一般血液・生化学検査は正常範囲。