中医協(森田朗会長)は10月22日に総会を開き、「患者申出療養(仮称)」の運用を巡り議論した。厚労省は4つの論点を提示、委員からはいくつか意見が出たものの、方向性は概ね了承された。患者申出療養は、今年6月の「日本再興戦略 改訂2014」で、「保険外併用療養における新たな仕組み」として創設を提言されたもので、次期通常国会への関連法案の提出が予定されている。
●審査期間も「原則6週間」にこだわらず
会合では、制度の創設自体や骨格については支持されたが、対応医療機関の範囲と審査期間を巡っては意見が出た。厚労省案では、対応医療機関として「高リスクの場合は臨床研究中核病院のみ」としたが、中川俊男委員(日医)は「対応医療機関が少なく、近くの患者以外は先進医療を受けにくいのでは制度の趣旨に反する。最低でも特定機能病院が実施できるようにすべき」と訴え、他の委員もこれを支持。
一方、厚労省案では審査について、「患者申出療養会議(仮称)」を設置し、新規に患者申出療養で行う医療については、臨床研究中核病院の申請から原則6週間で審査し可否を判断する、としたが、「期間は6週間にこだわらず安全性を十分に確保すべき」との声が相次ぎ、修正された。