日本慢性期医療協会は8日、会見を開き、武久洋三会長が自院グループでのリハビリテーションの取り組みについて「想像を超える効果が得られた」と紹介した。
武久会長は、厚生労働省の介護給付費分科会で示されたデータに着目。リハビリを継続する理由で「日常生活を送る上での基本的動作(移動や食事、排泄など)ができるようになりたい」との回答が半数を超えているにも関わらず、自立歩行を至上目的とするリハビリの現状を問題視した。
30人の患者に積極的な摂食嚥下リハ(1日平均5.6単位)を実施したところ、FILS(摂食状況レベル)、MWST(改訂水飲みテスト)、RSST(反復唾液飲みテスト)に加え、FIM(食事項目)でも有意な改善を認めたという。
111人に実施した膀胱直腸障害リハ(同5.1単位)でもトイレ動作や排尿、排便管理の項目が有意に向上したことから、「『エビデンス』が得られた」と強調。「この結果を論文にまとめ近く発表する」と述べた。