安倍晋三首相(写真)は1日、2017年4月に予定されていた消費税率10%への引上げ時期を再延期し、2年半後の19年10月とすることを発表した。「社会保障・税一体改革」に基づき、消費税率引上げによる増収分は社会保障財源として活用することになっているため、今後の医療政策への影響が懸念される。
安倍首相は再延期による社会保障の充実への影響について、「(税率を)引き上げた場合と同じことをすべて行うことはできない」と明言。「赤字国債を財源として社会保障の充実を行うような無責任なことは行わない」と述べた。一方、財政再建については予定通り実行していく方針を改めて強調した。
日本医師会の横倉義武会長は1日にコメントを発表。「再延期されたことは誠に遺憾。消費税に変わる社会保障財源をしっかりと確保すべき」と強調した。