物事を大きな枠でとらえ、より大きな成功や業績をつかむための方法論。自信を取り戻し、自分らしく堂々と生きたいという気持ちを後押ししてくれる一冊(D.J.シュワルツ著、桑名一央訳、実務教育出版、1970年刊)
20年前、私は留学のためドイツのミュンヘンに旅立った。飛行機が5時間遅れで空港に到着したのは夜の10時過ぎであった。日本では桜に見送られたが、ミュンヘンでは深々と降る雪に迎えられた。生活の準備を開始したが、アパート探し、住民登録などのために、新聞広告、地図、そして英語・ドイツ語・日本語辞書とにらめっこの毎日であった。
しばらくして、ミュンヘン日本人会のバザーに参加したときに、何気なく手にしたのがシュワルツ著の『大きく考えることの魔術―自己を生かす心理学』であった。その頃、実験も予定通りに進まず、焦燥感にさいなまれていた。
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