中央社会保険医療協議会総会(田辺国昭会長)は29日、外来医療と調剤報酬をテーマに議論を行った。外来医療で主な論点となったのは、増加する生活習慣病患者に対する質の高い医学管理と重症化予防を推進する取り組みへの評価のあり方について。一方、調剤では「かかりつけ薬剤師・薬局」の評価見直しや、院内処方と院外処方の調剤報酬点数の格差是正を求める声が上がった。
厚生労働省は同日の会合で、生活習慣病患者が「外来患者数の約2割」「死因の5割超」「入院・入院外医療費の約3割」を占める、というデータを紹介。そのうち糖尿病患者については、糖尿病が強く疑われる人で「ほとんど治療を受けたことがない」と回答した人が約3割に上ることや、糖尿病に関する主な管理料を算定する患者について、保険者からの協力要請による診療情報提供がほとんど実施されていないことなどが明らかとなった。
厚労省保険局の迫井正深医療課長は、「予防から治療までの一貫したサービスの提供やシステム連携を推進していくことが重要」と指摘。①かかりつけ医機能と専門医療機関等との連携、②かかりつけ医を中心とした多職種との連携による効果的な医学管理等、③医療機関と保険者・自治体等の予防事業との情報共有─の推進に資する評価のあり方を、今後の論点として提示した。
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