政府の経済財政諮問会議は3月30日、6月をメドに策定する「骨太方針2017」の内容について議論を始めた。社会保障分野については、日本総合研究所の高橋進理事長ら4人の民間議員が「徹底した効率化」を重要課題に据えるよう提言した。
民間議員が提出した資料では、経済全体の時間当たり生産性が上昇する中で、社会保障分野では「病床再編の遅れ」や「業務効率化の遅れ」などを背景に低下しているとした上で、2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けた基本的考え方を示すことや、薬価制度の抜本改革などに取り組むべきとしている。
会合ではこのほか、民間議員が「高齢者へのワクチン接種など、重症化予防に予算の優先配分を行うべき」と指摘。塩崎恭久厚生労働相は「医療データや人工知能(AI)を活用し、データヘルス改革に取り組みたい」と発言した。